歯周病と全身疾患の関係性とは
- 2023年10月5日
- 歯周病
こんにちは!
星川駅前歯科クリニックの阿部です。
歯周病は、歯周組織が細菌感染によって慢性炎症となり、組織が破壊される生活習慣病のひとつです😢
原因はプラーク(歯垢)で、プラークを除去せずに放置すると歯石となります。その歯石のザラザラとした面にさらにプラークが付着し、口腔内の環境を悪化させます。
口腔内で増殖した細菌は、血流にのって肺や心臓、血管などの全身の臓器に移動することが明らかになっています。歯周病の発症だけでなく、以下のような全身疾患にも影響を及ぼしているとされています。
1.糖尿病
高血糖により、歯周病原菌による炎症が引き起こされ歯周組織の破壊が生じます。さらに、炎症性物質は血糖値を下げるインスリンの働きを悪くさせるなどの影響を及ぼすことになります。
歯周病と糖尿病は相互の関係があることが分かっているので注意が必要です。
2.循環器疾患(心疾患・脳血管疾患)
歯周病の進行により、歯周病原菌は血流中に運ばれ血管内皮に付着し、プラークを形成することで、心疾患や脳血管疾患などを引き起こすことが知られています。また、血管内皮細胞に障害を与え、動脈硬化に罹りやすくなり、動脈疾患のリスクが高くなるとされています。
3.誤嚥性肺炎
高齢者や脳血管障害者では、咳や嚥下の反射機能が低下し無意識に食物や唾液が誤って気管に入り、誤嚥を起こすことが多くあります。口腔内の細菌が気管内に入りこむことで粘膜の炎症や、気管支・肺で感染して肺炎を発症すると考えられています。
誤嚥性肺炎は高齢者の死亡原因として高い割合を占めています。
4.骨粗鬆症
骨粗鬆症患者は閉経期以降の女性や高齢者に多くみられます。骨密度が低下している人が細菌感染すると、細菌の侵襲を受けやすく、歯周病の進行が速くなると考えられています。閉経後の女性はより早く骨密度が低下し、歯周病の進行に影響するため、特に注意が必要です。
また高齢者では、副甲状腺ホルモンの増加により活性型ビタミンDが低下する傾向にあるため、骨吸収の増加や骨形成の抑制が起こりやすくなります。
5.早産・低体重児出産
妊婦が歯周病に罹患している場合、早産・低体重児出産の確率が高くなることも報告されています。
6.アルツハイマー型認知症
歯周病菌のひとつP.g菌(Porphyromonas gingivalis)がもつ”ジンジパイン”というタンパク質分解酵素はアルツハイマー病悪化の引き金をもつ可能性が示唆されています。
いかがでしたか?
びっくりするような病気との関連もあったのではないでしょうか。
歯周病を予防することは全身の健康を守ることにも繋がります。
歯周病はsilent diseaseとも言われ、痛みがなく静かに進行していきます。
様々な病気の予防や改善の為にも、3ヶ月に1回程度の定期的な歯科受診がおすすめです。
しばらく歯医者さんに行ってなかったな〜という人もこの機会に行ってみてはいかがでしょうか?
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